2008年2月1日金曜日

美味しい支援の方法って?!

さて、私がダラダラ続けてしまったタンザニア編も今回で最後です。
(飛び飛びの連載で申し訳ありません…!)

実際に日本の皆さんからのどんな方法で、タンザニアに支援が出来るのか?
方法は、色々とありますが、中でも、みなさんが手軽に出来て、なおかつ美味しい!
というジョイセフが自信を持ってオススメできる、お得な支援をセレクトしてみました!

゜*・☆.。ジョイセフのフェアトレード・キリマンジャロ・コーヒーを飲む!.。☆・*゜

みなさん「フェアトレード」という言葉を耳にされたことはありますか?
「フェアトレード」とは直訳すれば「公正貿易」ですが、
途上国などで作られた産品や製品を、適正な価格で購入することで、
「搾取」的なものではなく、公正な取引をするというものです。

コーヒー豆のような第一次産品は主に途上国に頼っていますが、
コーヒー豆の価格は、国際市場価格によって大きく左右されます。
そして、その価格は、どんどん下がっているというのが現状です。

つまり、現時点においては、現地の農民たちは、
コーヒー豆を非常に安い値段で買い叩かれてしまっているのです…。

私たちも、スーパーに行けば安いコーヒーが手に入りますが、
流通される前の、農民たちに渡っているお金は本当に微々たるものです。
例え安く買い叩かれていても、貧しい農民たちは、
目の前に現金収入をちらつかせられると、
その値段で売ってしまうのです…。

通常、フェアトレード・コーヒーと言えば、コーヒー豆を適正な価格で買ってきて、
それを売るという構図が一般的です。
でも、ジョイセフのキリマンジャロ・コーヒーの仕組みはちょっと違うのです。

① コーヒー豆を適正な価格(市場価格より高い価格)で買う。

② 日本でフェアトレード・コーヒーとして売る。

③ その小売価格の10%を積み上げ、現地の保健プロジェクトに還元する。

つまり、豆を高く買う+その利益を現地に還元するという2重構造なんです。

なぜそんな小難しい構造にしているの?
だったら、最初に豆を買う時にもっと高い値段で買ってあげればいいじゃない!

そう思われる方がいるかと思います。
でも、そうすることは、とてもリスクが伴うのです。

というのも…

現金収入がなければ、現地の人たちは生活が出来ません。
お金は必要です。

でも、一度に現金収入が入ってしまうと、男性たちはそのお金を手に、
町に繰り出し、お酒や女性と遊ぶのに使ってしまうのです。
(日本では、一家でも女性がお金の管理をしているところも多いようですが、
タンザニアでは男性が全てのお金の管理をしているところが殆どだそうです)

そして、町で遊んだ結果、夫はHIV/AIDSを始めとする性病などに感染し、
家に戻ってきた後、妻に感染させるという悪循環があります。

ですから、お金は必要ですが、本当に必要なところにお金を回すためにも、
ジョイセフはこうした二重構造で、フェアトレード・コーヒーを扱っています。

そして、キリマンジャロ地区は、ジョイセフの正にプロジェクト地。
ジョイセフでは、保健ボランティアさんたちにコーヒーの苗木を配り、
保健ボランティアさんたちは、自宅の庭などでコーヒーの木を育てます。

以前にも述べたように、保健ボランティアさんたちは決して裕福なわけではありません。


でも、ボランティアをしている間は、働けませんよね?
働かなかったら、生活が出来ないし、気になってボランティアに集中出来ません!

そんなのはちっとも持続的ではないですよね。
ですから、少しでも換金作物を育てることで、
彼らは安心して保健活動にも打ち込めるという仕組みです。

特に最近は、農薬を使わなくても害虫に強いオーガニックの苗木を配っています。
元々ボランティアさんたちは農薬を買うお金はなかったのですが、
これなら農薬を使わなくても、出来高量が多いのです!
これって、地球にも、体にもやさしいですよね。

あと、これは宣伝になってしまいますが、ジョイセフのコーヒーって、
注文を受けてから焙煎をするので、新鮮で本当に美味しいんですよ。

焙煎したての新鮮なコーヒーって、香りはもちろんですが、
お湯を注いだ瞬間の泡立ちが、全然違うんですよね~。
ジョイセフに入って、ちょっぴりコーヒー通になった私です(笑)


スペースの関係で、コーヒーのみのご紹介になってしまいましたが、
他にもお手軽にご支援頂けるものはあります。
例えば…ティンガティンガ(ポストカードやおしゃれなスクリーンセーバーがあります)と呼ばれるタンザニア発祥のポップアートや、
エコバッグ(Save Mother from AIDS)なんかがあります。
オーガニック・コットンで作られたエコバッグは最近種類も増え、おしゃれ~!

◇    ◇    ◇

さてさて。
これまでにお伝えしてきたすべてのこと。
これらはすべて、「ホワイトリボン」に直結しています。

出産キットや保健ボランティアさんたちは明白ですが、
救援衣料、再生自転車、コーヒー、ティンガティンガと、
一見「途上国のお母さんと赤ちゃんの健康とどうつながっているんだろう?」と
思われるものも、「ホワイトリボン」につながっているんだろいうことを、
少しでもお伝えすることが出来たなら、とても嬉しいです。^^

つたない文章にお付き合いくださいまして、
本当にどうもありがとうございました!


+ + + + + +

【おまけ】

日本から送られた自転車や救援衣料を寄贈するときには、
コンテナごと寄贈をします。
そのコンテナは、海上輸送も持って下さっている日本郵船さんから
頂いているのですが、このコンテナがクリニックなどに大変身!

このコンテナが…

こんな風に大変身! ↓ ↓ ↓

コンテナによって作られたクリニックで体重測定。

ドアも窓もちゃーんとついていて、結構立派なんです。

6 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

 chicoさん、タンザニア編は雄大な風景と共に出産キット進化形から、カンガ、命がけの救急自転車からコンテナクリニック そして美味しい珈琲まで紹介下さり満載情報をありがとうございました。
 ホワイトリボンを世界全体の運動にしていくために、正しいPRで広めてほしいですね。
 美味しい支援はいろんなアプローチで紹介できるはず。私も口コミで紹介していきたいです。
 blogだけでなくどんどん紹介して拡げたいです。chicoさんの世界を超えた活躍、これからも体調に気をつけて、頑張ってくださいね。 
 PC越しですが御礼を 感謝で一杯です!
  

匿名 さんのコメント...

ジョイセフのフェアトレードにおける単純ではない構造に驚きました。
本当に女性の健康と安全、暮らしについてまで現実的に考えられているのですね。
私の中の「ボランティア=余裕のある人がする事」というイメージがガラガラと崩れます。人と人が助け合う大切さを改めて感じました。おいしいコーヒーや鮮やかなアートなど、自分に嬉しい事が支援につながるって素敵な事ですね!!
我が家のPCもティンガティンガのスクリーンセーバーでにぎやかになりました!
そして、なかなか触れることのできないタンザニアの美しい景色、とても楽しませていただきました。また知らない世界の紹介をしていただけることを楽しみにしています!

k-ka さんのコメント...

初めまして!mother dictionaryから参加させていただきます、k-kaと申します。chicoさん、タンザニア編のレポートありがとうございました。
ホワイトリボンの活動など、何となく理解しているつもりでもこうしたレポートの臨場感に触れると、現実のものとして一気に迫ってきますね。フェアトレードという言葉も一般的になりつつありますが、日常の中で品物を自分の手でチョイスし続けていくことが、支援の大事な一端を担うこと、まずは身の周りから広めて行きたいと思います。これからも宜しくお願いいたします!

rie さんのコメント...

初めまして、rieと申します。先ほどから参加いたしました。どうぞよろしくお願いいたします。

ここに書かれている内容は、お恥ずかしながら知らないことばかりでした。きっとタンザニアにあるさまざまな問題を前にして、どうすればいちばんベストな形での手助けができるのかと、考えに考えながらのご活動なのではと感じました。私が読み落としていたら申し訳ないのですが、昔の出産キットから現在のものになるまで、何年ぐらいの月日がかかったのでしょうか。現地の方の考えや習慣を変えていくのも、きっとたいへんだったのでしょうね。

私も、微力ではありますが、自分にできることを、積み重ねていければと思いました。ランドセルや自転車や洋服を送ること、フェアトレードのものを選ぶこと……。そうやって、自分の暮らしの中で、ちょっとだけどこかの国のおかあさんや子どもたちのことを考えるのって、気持ちがつながっていくようでうれしくなりますね。アナスタシア・ニャブレゲシさんのお孫さんたち、みんなかわいいですね! どうかすくすくと育ちますように。

chico さんのコメント...

*Pandaさま*
タンザニア編、色々なことをお伝えしたくて、ついダラダラ書いてしまいました…(反省)。でも最後までお付き合い頂きましてありがとうございました!

途上国の現状をテレビなどで放映されることはあっても、子どもがメイン。残念ながらお母さんの現状はなかなか見向きもされません。でも、お母さんと赤ちゃんの健康は密接に繋がっていて、赤ちゃんの死亡率は、お母さんの死亡率が改善されないと改善しないとも言われています。それに、お母さんがいないと、家庭が崩壊して、子どもがストリートチルドレンになってしまったり、問題は深刻です。

途上国のお母さんの現状を、もっともっと多くの人に知って頂けたらなーと思っています。これからもよろしくお願いします!

*bisさま*
>>私の中の「ボランティア=余裕のある人がする事」というイメージがガラガラと崩れます。

bisさんのこの一言が、とっても衝撃でした。そうですよね。
私も最初、途上国で多くのお母さんや赤ちゃんの健康を守っているのは、保健ボランティアさんなのだということを知ったとき、本当に衝撃でした。ボランティアをするって、ものすごく特別なことでも、敷居が高いことでもなく、純粋に「助けあい」なのだなぁということを実感させられました。日本が、物質社会の中で、見失ってしまったものなのかなぁと、思わされます。

ティンガティンガのスクリーンセーバーもご利用頂いたようでありがとうございます!!
ティンガティンガって、下絵は全くナシなんですよ!いきなりキャンバスに描きだすんです。すごいですよね~!

chico さんのコメント...

*k-kaさま*
初めまして!コメントどうもありがとうございます!
長々としたタンザニア編、読んで頂いてありがとうございました。
フェアトレードという言葉も一般的になってはいますが、他の先進国に比べるとまだまだだなーと思わされます。海外だと、普通にスーパーにフェアトレードの商品が並んでいて、消費者が数あるうちの商品のひとつとして選ぶことが出来るんです。

最近の中国餃子問題ではありませんが、消費者が自分たちが購入するものを責任を持って選んでいくということが見直されてきているかもしれませんねぇ。
これからもよろしくお願いします!

*rieさま*
初めまして!コメントありがとうございます!

昔の出産キットから、現在のものになるまでは、徐々に1つ1つ変化していったので、明確に何年とお答えするのが難しいのですが、まずは現場に入って村の権力者と話し合ったりという過程から考えると、何年も、10年まではいかないかもしれませんが、それに近い年数がかかっているかと思います。また、昔の出産キットと言っても、まだ支援が殆ど届いていない地域では、あれに近い形の出産が未だに行われています。

タンザニアには祈祷師という存在もあり、祈祷師が歌ったり踊ったり、ハーブをブレンドしたものを使用した出産も多く行われているようです。。。
これからもよろしくお願いします!