2008年5月15日木曜日

色とりどりのクレヨンの描く夢




アフガニスタンシリーズ3回目は、アフガニスタンのクレヨンのお話です。

ジョイセフはランドセルやクレヨンなど学用品をアフガニスタンに贈る活動をしています。ジョイセフが学用品を送っているのは、ナンガハール州の奥地の村々の青空教室の学校です。前にもブログに書きましたが、この地域はは内戦がとても激しかった地域で、道路や建物が壊れてそのままになっている荒廃した地域です。お店もなく買い物は行商のおじさんたちから買うような場所ですから、子どもたちは絵柄のついた学用品やクレヨンを見たことがありません。

色んな色があるんだねー。真赤なザクロを書こうかな。
そう言いながら女の子たちは隣の子の絵を見ながら真似したり、くすくす笑ったりしています。
「あなたのお母さんを書いてみて」とスタッフがお願いすると、大きな家と鳥を書いています。おかあさんは家で鳥の世話をしているのかな。

嬉しそうな子どもたちの笑顔を見ると、もっとたくさんのクレヨンや画用紙をプレゼントしたい!と思います。食糧や薬、水ももちろん必要です。でも女の子たちがクレヨンを使ってお母さんを描くことができるなんて、素敵だと思いませんか?


サイダール君2年生10歳













シュグラさん10歳

モハッド・サビール君3年生13歳


                                                                   
                                              
                                               
ワグマさん2年生9歳


















短いですが動画です。

2008年3月26日水曜日

ケシではなくバラの花を

春ですねー。ジョイセフのオフィスの前のお堀の桜も五分咲きです。週末の代々木公園での花見が楽しみだなー♪日本に住む私たちにとって、桜って特別な花ですよね。卒業とか、入学とか、就職とかいろいろなことを思い出しますね。


アフガニスタンの人たちにとって特別な花は何でしょう。
それはバラの花なんだそうです。アフガニスタンはバラの自生地で、1970年代にはバラの油を輸出していました。人々はバラを愛し、家の前に植えていました。今でもバラはアフガニスタンで最も人気のある花のひとつです。赤いバラは愛する人に、黄色いバラは別れを告げる時に、捧げるんだそうです。(*^^*)


ジョイセフが2002年から母子保健を支援しているナンガハール州の農村は、前回のブログに書いたように、多くの女性や赤ちゃんが亡くなっていますが、母子の栄養改善のために、内戦の終わった乾いた土地を耕し野菜や果物を栽培することも支援しています


「おいしいザクロがなりました」「カボチャも大きく育ちました」そんな報告が届いていた2005年のある日、「バラを育てたいんだ」突然現地のNGOのババックさんから要望が届きました。
「どうしてバラなの?お金になるのかな?」そんな私の疑問に、ババックさんは「バラはアフガン人にとっての心の花なんだ。」と言うのです。換金することを考えた私って、心が乾いてるなーと反省です。(^^;

ババックの家族(奥様は残念ながら写っていません)


翌年にはトップの写真のような美しいバラの写真が何枚も送られてきました。ババックさんは嬉しそうに「バラ園ができたら、真っ先に妻を連れていくよ」と言っています。もちろん赤をたくさん植えたのだとか。



23年に渡る内戦で破壊され、ソ連軍が残した地雷が多く埋まるこの土地は、耕すのだって大変です。内戦が終わっても、干ばつと洪水の繰り返しで、村人たちの苦労は裏切られてきました。荒れた土地でも簡単に育ち、お金になるものは。。。多くの農民がケシ栽培に手を染め、現在ではナンガハール州の全22県中、19県でケシの栽培が確認されています。(※)
ケシ栽培の様子

ケシではなくてバラを。地雷ではなく心の花を。そんな村人の気持ちを一緒に応援し続けたいと思っています。

※アフガニスタンは世界のケシの生産の87パーセントを占め、ケシの栽培で不法に外国に輸出される取引価格はアフガニスタンの国内総生産(GDP)52億ドルの内、61パーセントの27億ドルに相当すると推定されている。

2008年3月11日火曜日

アフガニスタンのお産の話


皆さん初めまして。ワカです。

今日から一か月アフガニスタンについて書きます。


写真のぐるぐる巻きの赤ちゃんはアフガニスタンのジョイセフが支援するナンガハール州のクリニックで生まれた赤ちゃんです。


今日はお産の話です。

ジョイセフが支援しているアフガニスタンの農村地域では、ほとんどの女性が自宅で出産します。出産の際には村に根差す産婆さんが立ち会ってくれます。もちろん超音波の機械なんてありませんから、写真のような聴診器を使います。

(アフガニスタンの農村ではまだまだ女性が肌を見せて写真に写ることはタブーなので、写真にはおなかだけ写っています。)


家族に見守られ幸せなに出産できるはずの女性たちですが、悲しい現実があります。妊娠や出産で母親が死に至るケースが多いのです。その数は日本の330倍。世界で2番目に悪い数字です。


<早い結婚と多産>
アフガニスタンの農村では女の子たちは十分な教育を受けないまま、12~3歳で結婚を始め、出産が始まります。多く産む女性が尊敬されるため子どもを毎年産みます。アフガニスタンでは一人の女性が一生に産む平均子ども数は7.18人です。(日本は2006年に1.26人)




<慣習と迷信>
出産は村の産婆さんが立ち会います。産婆さんたちが信じる妊娠・出産に関わる慣習や迷信の中には母親と赤ちゃんに危険なものが多くあります。


迷信の例
・へその緒を石の上に乗せてナイフで切って赤ちゃんの首に巻くと健康な子が育つ
・分娩中に母体のお腹をお椀で押しせば赤ちゃんが出やすくなる。
・異常出血もかまどの灰や地面の土を塗ると止まる。

その他、出産は他人に見られてはいけない不浄なこととされているため、牛やヤギを飼う家畜小屋で隠れてひっそりと行われます。女性は日常的に他の男性に顔を見せたり肌をさらしたりすることはできないため、母体に危険な状態が生じても、男性の医者が多い病院で容易に診察を受けることさえできません。




そのような状況を少しでも改善するために、ジョイセフの支援により、村にクリニックが建設され、現在女性の医者も勤務しています。母親たちは少しずつ産前の検診を受けにきたり、産後に赤ちゃんの予防接種に来たりするようになりました。


まだまだ自宅で産む女性が多い地域ですので、自宅で出産する際に介助する産婆さんたち正しい知識を知ってもらう研修も行っています。

次回はアフガニスタンのバラのお話です。お楽しみに!

2008年2月1日金曜日

美味しい支援の方法って?!

さて、私がダラダラ続けてしまったタンザニア編も今回で最後です。
(飛び飛びの連載で申し訳ありません…!)

実際に日本の皆さんからのどんな方法で、タンザニアに支援が出来るのか?
方法は、色々とありますが、中でも、みなさんが手軽に出来て、なおかつ美味しい!
というジョイセフが自信を持ってオススメできる、お得な支援をセレクトしてみました!

゜*・☆.。ジョイセフのフェアトレード・キリマンジャロ・コーヒーを飲む!.。☆・*゜

みなさん「フェアトレード」という言葉を耳にされたことはありますか?
「フェアトレード」とは直訳すれば「公正貿易」ですが、
途上国などで作られた産品や製品を、適正な価格で購入することで、
「搾取」的なものではなく、公正な取引をするというものです。

コーヒー豆のような第一次産品は主に途上国に頼っていますが、
コーヒー豆の価格は、国際市場価格によって大きく左右されます。
そして、その価格は、どんどん下がっているというのが現状です。

つまり、現時点においては、現地の農民たちは、
コーヒー豆を非常に安い値段で買い叩かれてしまっているのです…。

私たちも、スーパーに行けば安いコーヒーが手に入りますが、
流通される前の、農民たちに渡っているお金は本当に微々たるものです。
例え安く買い叩かれていても、貧しい農民たちは、
目の前に現金収入をちらつかせられると、
その値段で売ってしまうのです…。

通常、フェアトレード・コーヒーと言えば、コーヒー豆を適正な価格で買ってきて、
それを売るという構図が一般的です。
でも、ジョイセフのキリマンジャロ・コーヒーの仕組みはちょっと違うのです。

① コーヒー豆を適正な価格(市場価格より高い価格)で買う。

② 日本でフェアトレード・コーヒーとして売る。

③ その小売価格の10%を積み上げ、現地の保健プロジェクトに還元する。

つまり、豆を高く買う+その利益を現地に還元するという2重構造なんです。

なぜそんな小難しい構造にしているの?
だったら、最初に豆を買う時にもっと高い値段で買ってあげればいいじゃない!

そう思われる方がいるかと思います。
でも、そうすることは、とてもリスクが伴うのです。

というのも…

現金収入がなければ、現地の人たちは生活が出来ません。
お金は必要です。

でも、一度に現金収入が入ってしまうと、男性たちはそのお金を手に、
町に繰り出し、お酒や女性と遊ぶのに使ってしまうのです。
(日本では、一家でも女性がお金の管理をしているところも多いようですが、
タンザニアでは男性が全てのお金の管理をしているところが殆どだそうです)

そして、町で遊んだ結果、夫はHIV/AIDSを始めとする性病などに感染し、
家に戻ってきた後、妻に感染させるという悪循環があります。

ですから、お金は必要ですが、本当に必要なところにお金を回すためにも、
ジョイセフはこうした二重構造で、フェアトレード・コーヒーを扱っています。

そして、キリマンジャロ地区は、ジョイセフの正にプロジェクト地。
ジョイセフでは、保健ボランティアさんたちにコーヒーの苗木を配り、
保健ボランティアさんたちは、自宅の庭などでコーヒーの木を育てます。

以前にも述べたように、保健ボランティアさんたちは決して裕福なわけではありません。


でも、ボランティアをしている間は、働けませんよね?
働かなかったら、生活が出来ないし、気になってボランティアに集中出来ません!

そんなのはちっとも持続的ではないですよね。
ですから、少しでも換金作物を育てることで、
彼らは安心して保健活動にも打ち込めるという仕組みです。

特に最近は、農薬を使わなくても害虫に強いオーガニックの苗木を配っています。
元々ボランティアさんたちは農薬を買うお金はなかったのですが、
これなら農薬を使わなくても、出来高量が多いのです!
これって、地球にも、体にもやさしいですよね。

あと、これは宣伝になってしまいますが、ジョイセフのコーヒーって、
注文を受けてから焙煎をするので、新鮮で本当に美味しいんですよ。

焙煎したての新鮮なコーヒーって、香りはもちろんですが、
お湯を注いだ瞬間の泡立ちが、全然違うんですよね~。
ジョイセフに入って、ちょっぴりコーヒー通になった私です(笑)


スペースの関係で、コーヒーのみのご紹介になってしまいましたが、
他にもお手軽にご支援頂けるものはあります。
例えば…ティンガティンガ(ポストカードやおしゃれなスクリーンセーバーがあります)と呼ばれるタンザニア発祥のポップアートや、
エコバッグ(Save Mother from AIDS)なんかがあります。
オーガニック・コットンで作られたエコバッグは最近種類も増え、おしゃれ~!

◇    ◇    ◇

さてさて。
これまでにお伝えしてきたすべてのこと。
これらはすべて、「ホワイトリボン」に直結しています。

出産キットや保健ボランティアさんたちは明白ですが、
救援衣料、再生自転車、コーヒー、ティンガティンガと、
一見「途上国のお母さんと赤ちゃんの健康とどうつながっているんだろう?」と
思われるものも、「ホワイトリボン」につながっているんだろいうことを、
少しでもお伝えすることが出来たなら、とても嬉しいです。^^

つたない文章にお付き合いくださいまして、
本当にどうもありがとうございました!


+ + + + + +

【おまけ】

日本から送られた自転車や救援衣料を寄贈するときには、
コンテナごと寄贈をします。
そのコンテナは、海上輸送も持って下さっている日本郵船さんから
頂いているのですが、このコンテナがクリニックなどに大変身!

このコンテナが…

こんな風に大変身! ↓ ↓ ↓

コンテナによって作られたクリニックで体重測定。

ドアも窓もちゃーんとついていて、結構立派なんです。

日本の自転車、アフリカで大活躍!

タンザニアで、妊婦さんたちが亡くなってしまうことの原因のひとつは何でしょうか?

不衛生なお産。それもあります。
栄養が足りていない。それもあります。
HIV/AIDSなどの感染症によるもの。それもあります。

ひとつ、統計にも載っていないものがあります。
それは、手遅れです。


知識がありません。

遠い病院に行くためのアクセスがありません。

妊娠をしても、ケアをしてくれる人材がありません。


主に、これら3つの不足から、処置や発見が遅れてしまうのです。
「手遅れ」で亡くなってしまうお母さんたちがたくさんいるのです。

* * *

そのことは、頭では分かっていました。
でも、今回タンザニアに行って、そのことを実感してきました。

どこの村に行くにも、とにもかくにも遠い!!!!

そのことを特に実感したのは、モロゴロ州というところにある、
ムフンブウェ村に行った時でした。

なにしろ、塗装が全くされていないガタガタ道。
私たちのチームのワゴン車やジープはまるで震度MAXの耐震車。
生きていて、こんなに頭の脳みそがかき回されたことがあったのか?!
というくらい、あまりにもな凹凸道。
車の窓ガラスに頭をガンガンぶつけながら行きました。

こうした着いた村に、ジョイセフはクリニックを立てたのですが、とても納得。
こんな遠いところから、病院までなんてとても行けない!!!

それまでは、こんな風に運んで、何キロもある道を歩いて、
やっと車のある通りに出るのだとか。
でも、車のある通りに出ても、そこから町に出るまでは、
またしてもあのガタガタ道を通っていかなくてはなりません。

健康体の私でさえ、あんなに辛かった道。
あの道を、病人や妊婦さんが通って病院に行く…?
これは大変!!!!

検診を受けるためには、そんな凸凹道を通らなければなりません。
でも、そんなの危険だし面倒ですよね?
なかなか検診を受けようとするお母さんがいないのも納得です。

そこで!
ジョイセフは、豊島区を始めとする13の自治体と一緒に、
駅前にある放置自転車で、誰も引き取り手がなかったものを、
綺麗に再生し直して、途上国に送っています。

タンザニアには1989年から2007年までの間、6425台の自転車を送り続けてきました。
その自転車は、タンザニアで保健の活動をしてくれているボランティアさんや
研修を受けた伝統的助産師さんが、各家庭を訪問したりする時に使っています。

ひとつの村と村だけでなく、ひとつの家々が離れているので、
自転車に乗ることによって、効率よく回ることが出来ます。
さらに、急に産気づいたお母さんや、急病人を運ぶことが出来る
救急二輪車としても大活躍するんです(^^)/

このボランティアさんたち、自分たちも決して裕福な生活をしているわけではありません。
でも、この村の人たちのためになることをしたい。
この村のお母さんたちを救いたい。
そう思って活動しています。

そして、自転車は、村の人々の年収にも相当するものです。
自転車、特に日本の「ママチャリ」と呼ばれる自転車に乗っていることで、
「あぁ、あの人は村のために働いてくれている保健ボランティアさんだ」と
村の人たちから感謝され、尊敬されるということも、
保健ボランティアさんたちの活動の原動力になっているのです。

日本では、駅前に放置されて、誰からも引き取られなかった自転車。
その自転車が、現地では「命の足」とも呼ばれています。^^

 ◇    ◇    ◇

【元祖スリング?】
最近、日本でもよく見かけるスリング。
タンザニアでは「カンガ」と呼ばれる、カラフルな布をあらゆることに駆使しています。
カンガはスカートにもなるし、頭にぐるぐる巻く帽子のようなものの代わりにもなるし、
↓のようにスリング風にしたりしています。

日本のスリングのように、金具なんて付いていませんけれど、
本当に布一枚で、くるくるっと赤ちゃんを上手におぶっている(横抱きもあり)んですよねぇ。
模様や色も本当に多くの種類があり、タンザニアの女性、本当におしゃれさんなのです!

タンザニアでの出産キット!

随分と日数がたってしまい、本当に申し訳ありません!
今日は、タンザニアの出産についてお話したいと思います!

タンザニアのキリマンジャロ山のふもとにあるモディオ村に行きました。
ジョイセフからのホワイトリボン募金や愛・地球博の万博で 集めた募金などから、
こうした伝統的助産師さんのトレーニングが行われています。

さて、突然ですが、ここで問題です。
この↓にある写真は、一体何の写真でしょうか?


これは、実はこの村で昔使っていた出産キットなのです!
何を使っていたかと言うと…

① 出産時に下に敷く、動物の皮。

② へその緒を結ぶバナナのつる

③ ナイフ (かなり錆び錆びですね~)

④ ナイフを研ぐ石 (そこらへんに落ちているもの)

⑤ ハーブの葉

出産の介助に立ち会う時にも、手を洗いません。

血まみれになる出産ですが、牛の皮は洗って再利用します。
感染症になる確率もばっちりですね!

ナイフは錆び錆びです。
研ぎ石も、どう見てもそこらへんに落ちているものを拾ってきただけでしょう。
こんなのでおへその緒を切るのか!!!
お母さんや赤ちゃんが破傷風になって亡くなってしまいますよね…。

そして最後のハーブは、これは赤ちゃんが生まれた時に息をしていなかったら、

このハーブを口の中で噛み砕いたものを、赤ちゃんの顔に吹きかけるのだそうです。

さて、次に出産キットの第2ステージを紹介します。

① 石鹸

② 手を洗うためのミネラルウォーター

③ コーンの茎。(爪の間を洗うためのもの)

④ おへその緒を切るためのカミソリ

⑤ バナナの葉 (下敷き)

⑥ アルコールランプ (家の中が暗かったり、夜間や明け方の出産のため)

⑦ へその緒を止血のために縛る布きれ

⑧ 瓶の中に入ったメイズと豆と小石

さぁ、だいぶ発展してきました。
手を洗うようになり、衛生概念が育ってきました。

出産の際に下に敷くものも、何度も再利用するのではなく、
使い捨てに出来るようなバナナの葉になりました。

でも、おへその緒を切るためのカミソリは、使い捨てではなく、
再利用されています。まだまだ危険が残っていますね。

さて、この⑧の瓶の中に入ったメイズ(とうもろこしの粒)と豆と小石。
これは一体なんなのでしょうか???

これは、文字の読み書きが出来ない伝統的助産師さんたちが、
統計を取るために使用していた、大切な道具です。

自分が出産に1回立ち会ったら、石ころをひとつ入れます。
お母さんと赤ちゃんが、二人で元気に生まれたら、メイズと豆を入れます。

そして。
お母さんが亡くなったらメイズを、赤ちゃんが死んだら豆を2つに割って入れます。

自分が一体何人のお産に立ち会ったのか。
何人の赤ちゃんが無事生まれ、何人のお母さんが無事に出産したのか。
そして、一体何人のお母さんと赤ちゃんが、大切な命を失ったのか。

そうした数の統計を取るにも、彼女たちは文字が書けません。
ですから、このようにして、伝統的助産師さんたちは、
石ころやメイズ、豆の入った瓶をヘルス・センターなどに持って行くのです。

そして最後に、出産キットの第3ステージ。
伝統的助産師さんたちのトレーニングも完了し、正しい知識を取得しました。
今までやってきた出産がいかに危険だったのかが分かり、
ジョイセフからの支援で、出産キットも揃いました!

① 石鹸

② 使い捨てカミソリ(使い捨て)

③ ゴム手袋 (出産介助時の)

④ 下に敷くビニールシート(使い捨て)

⑤ へその緒を止血するための鉗子

⑥ 出産に関する注意事項等のパンフレット

⑦ 出産後、赤ちゃんをくるむための綺麗な布

⑧ 出産を記録するためのノート(この頃には字も書けるようになりました~!)

最初の頃から比べると、かなり画期的になり、
お母さんたちが衛生的な環境で出産が出来るようになりました。

とは言え、日本から比べると、かなり簡単なセットですよね…。
私は出産の経験はありませんが、出産の経験のあるみなさん、
これで出産しろと言われたらどうですか?

日本のお産事情も含め、是非お教え下さいね!

◇     ◇    ◇
現地のトレーニングを受けた伝統的助産師さんたち。

母子保健活動の意思を表した歌を歌ってくれました!