2007年11月5日月曜日

子育てお母さん恐るべし!?

さて、子育ての一環としてうちの嫁さんがやっていることについてちょっと書いてみます。

何をしているかというと、、、子育て支援などお母さんを支援する活動や機関紙の発行を通して、生活に密着した問題についてお母さんたちに知ってもらい、一緒に考え、そして政治へ働きかけて行こうという活動をしているNPOの会員として、いろいろやっているようです。

ここでいう生活に密着した問題というのは、例えば、小学校を30人学級にすること、乳幼児の医療費支援の給与の上限を撤廃すること、子どもの医療費支援を高校生まで引き上げること、児童保育の拡充など、特にお母さんとなって初めて実感するようなそんな問題です。

NPOの活動でぼくが面白いなと思ったのは、子育て支援のいろいろな活動を会員のお母さんたち自身で企画し実行するというところです。例えばうちの嫁さんの場合、週一回、公民館で幼児サークルを開いて子どもたちとお遊びをするわけですが、どんな遊びをするか、私はあれができる、私なら何々と、参加するお母さんが自分ができることを自発的にやるわけです。強制はありません。参加費はひとり数百円でほとんど材料費で消えてしまう程度のお金です。

ここで大事なのは、このサークルの前代表(本人曰く、下っぱの下っぱ)のうちの嫁さんが言うには、「みんなが自主的に企画してできることをできる人がやることで、自分は1人じゃないんだよ、お母さん一人じゃなくて子育てはみんなでやればいいんだよというメッセージを伝え、お母さん同士の結びつきを作っていく」こと、だそうです。

その他、うちの嫁さんがやっているのは、キッズ英語。幼児を中心に小学校低学年まで、歌って踊って楽しく英語を勉強しよう!というクラスだそうで、こちらは嫁さんが中身を考えてやってます(さとうも嫁さんが訳した絵本の英語のチェックとかで少し強制的に自主的に準備を手伝ってます…)が、ここでもメッセージは同じです。

NPOでは、こうした子育て支援から、対象も乳幼児から高校生・大学生まで、高齢者支援にいたるまで、いろいろな活動を会員のお母さんたちが自分たちで企画して実施していて、その過程でお母さん同士のコミュニケーションの中で今の社会を考えていく、、、そして必要なら署名活動をして市長や市議会議員に直接訴えていく、ということで、、、子育てお母さん恐るべし、です。

最後に、このような活動をやっていく中で、嫁さんが難しいと思ったこと、感じたことを二つほど。それは、安易な方向を選ぶお母さんが増えているということ、だそうです。安易なこととは、例えば、幼児サークルといった試みはいろいろな所でやっているわけで、自分も企画に参加してできることをやるという、ある意味、無償の労力を提供する参加型サークルより、誰かがすべてお膳立てしてくれてお母さんは子どもを連れて来て遊ぶだけでいいというサークルに流れていくお母さんが少なくないそうです。

もう一つは、身近な生活に密着した問題について不満を口にはするものの、行動を起しても何もかわらないだろうと井戸端会議だけで満足してしまう、無関心型のお母さんが、これも少なくないということ。こういうお母さんたちの関わりをどうやって作って促していくか、、、が嫁さんの今の課題だそうです。

いやあ、繰り返しになりますが、子育てお母さん恐るべしです。
子育てお父さんがここまでできるか、、、少なくともさとうは自信がありません。公園でブランコの順番を守らなかったり、お砂場で人のものを取ったりするような子どもにはよその子でも怒ったりはしますが、せいぜいそこまで止まりで、「社会」を変えようというところまでは、、、考えが及んでいないというのが正直なところです。そういう意味で、うちの嫁さんはすごいことをしているなと、尊敬して応援しています。時々晩ご飯のおかずが一品しかなくても許してやろう、、、と。

でも、たとえNPOに参加していなくても、お母さんたちは日常生活の中で、多分無意識に、さも当たり前のように、お母さんにやさしい社会(=人にやさしい社会!)の実現に向けて、「何か」をやっているんでしょうね、、。

マザー・ディクショナリーのお母さんのみなさんはどうですか?

6 件のコメント:

panda さんのコメント...

 さとうパパ すてきな「嫁さん」!
子育てお母さん恐るべし!・・・・
ではなくって、子供を育てるとともに
いろんな問題意識を持つようになるんですね。
 そして、か弱き女性は「強き肝っ玉母ちゃん」に変身するのはいつの世も同じ。
 確かに自力で作り上げるのに面倒で誰かのレールに乗っかりたいという安易な道が楽なのは確か。口で文句だけ言って行動は疎かなのは、社会全体の風潮ではないでしょうか。いろんな社会問題で責任追及はするけど、原因究明の上での問題解決の努力までは行かない..
 決して「子育てお母さん」だけに注目する問題ではないかなあ。ただし子供は親や社会を見て育つ、だから社会全体で支える道を考え提案していけたら と思うのですが、さとうパパいかがでしょうか?

みほ さんのコメント...

さとうさんの奥さんみたいなひとがいると助かりますよね。ってこれは安易な考え、お膳立てされたものを望むおかあさんのような意見かな?
私たち夫婦はつい最近まで、来年小学校にあがる長男の放課後について悩んでました。共稼ぎなため、他人の手を借りていかなければばりません。もちろん値段のこともありましたが、案外ひっかかるのはそこに父母会があるかないか。仕事でも何かしらの役をあたえられ、保育園・小学校もなにかになり、放課後の父母会まで・・・負担を考えてしまいました。でも結論は自分たちがいない時にみてもらうところのことを親である私たちが関与しないでいてはいけないよね、となりました。来年の春のことを今から・・なんて笑われそうですが、私の性格上、考え出したらとまらない、旦那と話さずにはいられなくなるのです。
pandaさんの社会全体での子育ても賛成です。もちろん、みんなで育てていく、もらう。親もです。

さとう さんのコメント...

pandaさん、すごいコメントありがとうございます!さとうが言いたかったことをわかりやすく説明+アルファのコメント、で、やっぱり子育てお母さんはすごいとあらためて実感しました。

日本中のみんなが、子育てお母さんの奮闘のように、いろんな問題意識を持って、それを周りの人たちと共有したり、自分たちができることをできる範囲内でやっていくことが、大事なんだとあらためて思いました。

ジョイセフが途上国で現地の家族計画協会といっしょに取り組む保健教育においても同じなんですね。ひとびとが自分たちが暮らす地域の保健問題について自ら問題意識を持って変えていこうと思わなければ活動は根付きません。地域も変わりません。

「子供は親や社会を見て育つ、だから社会全体で支える道を考え提案していけたら」…さとうもそう思います。その意味で、世の子育てお父さん共通の奮闘だと思いますが、ぼくらの背中を見ている子どもたちにとって恥ずかしくない生き方をしよう、家庭を一歩出た社会でも傍観者だけにならないようにしようと、プレッシャーをかけつつ毎日通勤電車に揺られています。

子育てお父さんのみなさん!一緒にがんばりましょう!!

さとう さんのコメント...

みほさん、コメントありがとうございます。うちの嫁さんは時間的にまだ余裕があるので活動がしやすいというのも事実としてあると思います。そういった意味で、できることをできる範囲でやっているわけで…世の奮闘する子育てお母さんと同じですね。

みほさんの結論、決して安易でなくて、さとうもいつかそういう時が来た時に、そのような判断ができるようになりたいと思いました。

来年の春どころか、まだ5歳と2歳の娘がこれから大きくなっていく中で、どのタイミングでどのように日本以外の子供たちのことを彼女たちに伝えたらよいのか、そしてパパの仕事について説明したらいいか、今から悩んでいるさとうです、、。

まさよ さんのコメント...

この頃なかなかコメント出来ないのですが、皆さんのコメントを楽しみに読ませてもらっています。子供達がまだ小さい時、身近なところに子供達と一緒に気軽に参加出来るようなサークルがあればなぁ、とよく思っていました。ちょっと困った時、落ち込んだ時に心を開ける場所が近くにあるのはすごく助けになるんです。私は他のお母さん達と表面的におつきあいするのも苦手で子供を有料のサークルに預けたり、家にこもってたりしました。自分からサークルを作るなんてとても出来ないけど、さとうさんの奥さんのようなたくましく優しいお母さんが身近にいれば、実家がちかくない家庭のお母さん達も行き詰まらなくてすむんじゃないかな、と思います。そして自分もいつかは肝っ玉を太くして他のお母さん達の助けにもなれたら。。なーんて。子育てって本当に大変で大事だから、みんなで助け合って出来たらいいですね。

さとう さんのコメント...

まさよさん、コメントありがとうございます。実家がちかくないご家庭の場合、お母さんたちの子育ての奮闘はなおさらだと思います。

実際、うちの嫁さんもそうでした(嫁さんの実家は長野でぼくは愛媛です)。上の子が1歳になるくらいまでの間が特に大変だったように思います。もしおじいちゃんおばあちゃんがちかくにいてくれたらちょっとだけでいいから預かってもらえるのに…と、そのちょっとだけがもう物理的に叶えることができなくて、子育てママ1年生の嫁さんも心細さや不安と格闘してました、、。

と、書いたところで思い出したことですが、格闘する嫁さんをずっと見てきた知人の一言なのですが、実家がちかくなかったからこそ夫婦だけでお互いを頼りにして子育てをしなければならなくて、そのことが家族の絆にとってプラスにはたらいたんだよ、という意見です。なるほど、そういうふうに考えればいいのだと後で2人納得したことを思い出しました。

それにつけても、みなさんからいろいろコメントをいただいて考えるにつれて、子育てお母さんについて書き始めたものの、子育てお父さんの役割の多角的な大事さをあらためてひしひしと痛感してます。ほんとうに考えさせられました、ありがとうございました。

次からはchicoにバトンタッチして、また新しいテーマでブログが始まります。みなさん、応援をよろしくお願いします!